Amazonで物販を始めようとすると、必ず出てくるのが「FBA」という言葉です。FBAとは「フルフィルメント by Amazon(Fulfillment by Amazon)」の略。ひとことで言えば、商品をAmazonの倉庫に預けるだけで、そのあとの販売業務をAmazonが代わりにやってくれる仕組みのことです。
この記事では、FBAの意味と仕組み、メリット・デメリット、手数料のあらまし、始め方までを順番に解説します。これからAmazon販売を始める方が、この1本で全体像をつかめる内容です。
FBAの意味:「フルフィルメント」とは何か
フルフィルメントとは、通販で注文が入ってからお客様に届くまでの一連の作業(保管・梱包・発送・問い合わせ対応)を指す言葉です。つまりFBAは「その一連の作業をAmazonがやります」というサービス名です。
販売者がやることは、商品をAmazonの倉庫(フルフィルメントセンター)に送るところまで。そこから先は、注文の受付も、梱包も、発送も、すべてAmazonが自動でやってくれます。
FBAの仕組み:預けたあとの流れ
FBAの流れをかんたんに表すと、次の4ステップです。
- ① 納品:商品を検品・ラベル貼りして、Amazonの倉庫へ送る
- ② 保管:商品はAmazonの倉庫で管理される。自宅に在庫の山を作る必要なし
- ③ 出荷・配送:注文が入るとAmazonが梱包して発送。深夜の注文にも自動で対応
- ④ お客様対応:配送の問い合わせや返品の窓口もAmazonが担当
寝ている間も、旅行中も、Amazonが売って発送してくれる。これがFBAの基本の形です。
FBAのメリット5つ
① プライム対象になり、売れやすくなる
FBAに納品した商品は、原則としてプライム対象(お急ぎ便対応)になります。検索結果にプライムマークが表示され、翌日届く商品として扱われます。同じ商品・同じ価格なら、プライム対象品を選ぶ購入者が圧倒的に多いのが実情です。
② カートを取りやすくなる
Amazonでは、同じ商品を複数の販売者が売っています。商品ページの「カートに入れる」ボタンに選ばれること(カート獲得)が売上を大きく左右します。配送とお客様対応をAmazonが担うFBAは購入者からの信頼度が高く、自己発送よりカートを取りやすい傾向があります。
③ 発送作業から解放される
毎日の梱包・宛名書き・持ち込みが不要になります。この時間をそのまま仕入れに回せるのは大きな差になります。物販の利益は仕入れで決まるからです(詳しくは仕入れの重要性の記事へ)。
④ 保管スペースがいらない
在庫はAmazonの倉庫にあるので、部屋が段ボールで埋まる心配がありません。扱う商品数を増やしやすくなります。
⑤ お客様対応もAmazonにおまかせ
配送に関する問い合わせや返品対応は、Amazonのカスタマーサービスが24時間体制で担当します。副業で日中対応できない方でも安心です。
FBAのデメリット・注意点
- 手数料がかかる:商品ごとに配送代行手数料と在庫保管手数料が発生します。低単価・大型・売れるのが遅い商品は利益が残りにくいため、事前の計算が大切です。詳しくはFBAの手数料の解説記事をご覧ください
- 納品作業はけっこう大変:FBAは「預けたあと」は楽ですが、「預けるまで」——商品のチェック(検品)・クリーニング・ラベル貼り・梱包・納品手続き——は販売者自身の仕事です。実はここが一番手間のかかる部分です。手順はFBA納品のやり方の記事で解説しています
- 長期保管に注意:長く売れない在庫には追加の保管手数料がかかります。売れ行きに合わせた在庫管理が必要です
- 返品が増えることがある:プライム対象になると購入のハードルが下がるぶん、返品も気軽にされやすくなります
FBAと自己発送の比較
FBAを使わず、自分で発送する方法(自己発送)と比べてみましょう。
| FBA | 自己発送 | |
|---|---|---|
| プライム対象 | ○ なる | △ 条件が厳しい |
| 発送作業 | Amazonが代行 | 自分でやる |
| お客様対応 | Amazonが代行 | 自分でやる |
| 在庫の置き場所 | Amazonの倉庫 | 自宅・事務所 |
| 手数料 | かかる | かからない(送料は自己負担) |
| 向いている商品 | 回転が速い・小型の商品 | 大型・低単価・特別な梱包が必要な商品 |
本格的に数を売っていくならFBA、単価が低く手数料負けする商品は自己発送、と使い分けるのが基本です。
FBAの始め方:5ステップ
- Amazon出品用アカウントを作る:本格的に販売するなら「大口出品」を選びます(アカウント作りの基本はAmazon出品の基礎知識の記事へ)
- FBAの利用手続きをする:出品用の管理画面(セラーセントラル)から申し込みます
- 商品を出品登録する:出品方法で「Amazonから出荷(FBA)」を選びます
- 納品プランを作って商品を送る:検品・ラベル貼り・梱包をして、指定された倉庫へ発送します
- 販売開始:倉庫で受領されると自動で販売が始まります。あとは売れるのを待つだけです
よくある質問
Q. FBAは個人でも使えますか?
A. 使えます。個人の副業せどりでも、FBAの利用者はたくさんいます。ただし手数料の面から、大口出品での利用が一般的です。
Q. FBAだけで売れるようになりますか?
A. FBAは「売れやすくする仕組み」であって、売れる商品を選ぶのは販売者の仕事です。仕入れと価格設定が伴ってこそ効果を発揮します。
Q. 納品作業が大変そうです。外注できますか?
A. できます。検品からFBA倉庫への納品までを代行する「FBA出品代行業者」があります。弊社アドパスショップもその一つです(出品代行のメリットの記事もご覧ください)。
まとめ
FBAは「販売力の強化」と「作業からの解放」を同時に叶えてくれる、Amazon物販の基本装備といえる仕組みです。一方で、倉庫に納品するまでの作業は残ります。この「納品までの手間」も外注してしまえば、販売者がやることは仕入れだけ。FBAと出品代行の組み合わせは、少ない時間で物販を伸ばしたい方にとって最も効率のよい形です。
